偏愛お仕事アイテムその①:消せるボールペン

******

この連載では、
ライター・編集のやまこしが、
普段お仕事をする中で愛して止まない、
なくなっちゃったらとっても困るアイテムを
ご紹介していきます。
参考になるとうれしいけれど、
多分、ならないものもあるので大目に見てね。

******

わたしは「フリクション」がない時代の出版業界を知らない。

制作会社に入ったとき、事務所にたくさん替芯がストックされていて、
先輩に「これ使ってね」と教えてもらった。

ちなみに説明するまでもないかもしれないけど
「フリクション」は消せるボールペンの代名詞みたいなアイテムです。

そういうわけで、
私にとってフリクションを使って仕事をするのは
編集者の常識だとおもっているところがあった。
フリクションを持って打合せをしているときなんか、
「私、今編集者してる!」とるんるんしていた。

だけど、あるとき上司が
「赤字をこんな簡単に書き直せるのってほんとに便利だな…」
とこぼしたのを聞いて。

「赤字」とは読んで字のごとく、赤色のインクで記入するもので
デザイナーさんやライターさんへ宛てた指示をゲラに書き込む際、
分かりやすいように印字とは別の目立つ色で書く。

赤色のインク=ボールペン(ときどき色鉛筆)
となるので、うっかり誤字ってしまったときなど面倒なことになる。
それがフリクションの登場で、赤字を気軽に書き直せるようになったとのこと。

もう一度いうけど、
私はフリクションのない出版業界を知らない。

そんな恵まれた環境で育ててもらったものだから、
赤字を入れたりラフを書くときに
「消せるボールペン」がないと、ほんとうに困る。

いま使っている相棒たちは上の写真の4本なのだけど、
普段使いはフリクション、
打合せや取材前にうっかりペンを忘れてしまったときは
近くのファミマを探してお手頃な無印のものを買う感じ。(そもそも忘れるな)

ちなみに、キミドリのフリクションの中身は黒のインクです。
フリーランスになったのを記念に、
校正じゃ使わなさそうな色のフリクションを買ってみた思い出の品なのです。

当初はインタビュー時のメモ用に使っていたキミドリインクだけど、
もうとっくになくなってしまったので、
今は中身を黒に入れ替えて使っています。

結局、黒と赤のフリクション、サブ的に青があれば最強説ある。

ABOUTこの記事をかいた人

ライター・編集者。1991年うまれ。出版系の制作会社に入社後、2015年からフリーランスに。雑誌やweb媒体を中心に記事の執筆・編集を行っている。日本のものが好きすぎて、顔がこけしに似ていることをオイシイと思っているふしがある。